JOA日本眼鏡眼鏡技術者協会

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   天野 力

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山梨県大月市・ヨネヤトップタイトル

枠入れ加工にもプロの技

 スッキリ仕上がるのも加工次第

メガネを薄く、軽く仕上げるためにはウスカル枠がとても有効であることは強度近視用メガネのページで述べました。レンズが薄くなることで、すっきりとした仕上がりになります。メガネをすっきり仕上げるのにもう一つ邪魔な物が、レンズ縁が厚くなるにつれて目立ってくる下部の白い反射です。この反射を少なくして「スッキリ感」をさらにアップさせる方法が「メガネのアイトピア」岡本氏考案の「アンダーすっきり加工」です。強度近視の方はもちろんですが、さほど強い度数でない方や、プラスレンズ(凸レンズ)にも有効です。下の2枚の写真は、さほど強い度ではないマイナスレンズ(凹レンズ)での比較です。「アンダーすっきり加工」をした方は、しない方に比べ、レンズ下部の白い反射が少ないのがおわかりいただけると思います。

 

●屈折率1.5のプラスチックレンズ 左右とも S-2.00 C-1.00 Ax180
光学中心は、左右ともフレーム幾何学中心より4mmイン、3mmアップで加工
 
真正面から撮影
アンダーすっきり正面
オート加工 アンダーすっきり加工
   
正面やや上から撮影
アンダーすっきり加工
オート加工 アンダーすっきり加工
   
アンダーすっきり加工をしていない典型的なケース
他店製のメガネで「レンズのみ交換したい」というお客様がご来店になりました。現在のレンズ度数は以下の通りです。
R S+3.25 C-2.00 AX26 PD32mm
L S+3.50 C-1.00 AX160 PD32mm
アンダーすっきり加工

使用レンズの屈折率は不明ですが、薄型非球面設計であることは確かなようです。それにしては左右とも、耳側の縁厚がおよそ2.5mmもあるので、レンズを薄く仕上げるための工夫をしていないようです。これでは薄型レンズにした意味がありません。そしてレンズ全周にわたって厚みによる白い反射が出ています(下部の白くボーッとしたものはフレームの反射ではなく、レンズの厚みによるもの)。そして何も考えず、機械まかせで加工した典型とも言ってよいケースです。

 
当店にて検査し、アンダーすっきり加工をしました
アンダースッキリ加工
R S+2.50 C-2.25 AX30 PD28mm
L S+2.50 C-0.75 AX130 PD29mm
使用レンズは屈折率1.60の非球面設計。アンダーすっきり加工をしたことにより、レンズ下部のボーッとした白い反射が少なくなりました。度数が弱くなり、外径指定をしたことで縁厚も薄くなりましたので「使用前」「使用後」のような比較ではありませんが、レンズ下部の厚みが、いかにスッキリ感を阻害するかがおわかりいただけると思います。

レンズの枠入れ加工は、自動玉摺り機でオート加工モードに設定して、ただ単に「レンズが枠に収まっている」「ネジがきちんと締まっている」というだけの、何の創意工夫もないやり方ではプロの仕事とは言えません。ヨネヤでは、適切な大きさに仕上げるため、手間を惜しまず「ひずみ計」でレンズの仕上がりサイズを確認しながら、ていねいな加工をしています。そしてさらにひと工夫が「アンダーすっきり加工」です。「○○分スピード仕上げ」というと、すごい技術、サービスのように思われるかもしれませんが、早ければいいというものではないのです。

 

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